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Ansys 2024製品リリースとアップデート

マルチフィジックスからマルチドメインへ

Ansys 2024 R2は、マルチフィジックスシミュレーションから多分野にわたるマルチドメインワークフローへの変革を可能にします。さまざまなエンジニアリング分野にわたって高度な数値シミュレーションの導入を拡大させ、マルチフィジックスシミュレーションとデジタルエンジニアリングソリューションのギャップを埋めます。複雑な課題を解決して競争上の優位性に変える、優れたソリューションを提供し、真のマルチフィジックスでマルチドメインのエンジニアリングエコシステムの基準を打ち立てます。

2024 R2 Redefining High Fidelity Physics Simulation

マルチフィジックスシミュレーションへのハードルを下げる

Ansysは、シミュレーションに特化し、戦略的パートナーシップや多様な製品の提供を通じてコアシミュレーションを強化することで、ソリューションを次のレベルに引き上げます。Ansysのすべてのテクノロジーをサポートする柔軟でオープンなエコシステムにより、マルチフィジックスシミュレーションへの改革が容易に実施できます。

2024 R2 Unrivaled Unified Multiphysics Solutions

マルチフィジックスとデジタルエンジニアリングのギャップを埋める

Ansysは、さまざまなエンジニアリング分野にわたって高度な数値シミュレーションを拡張することで、多分野にわたるマルチドメインワークフローへの変革を可能にします。物理ベースのAIや最新のハードウェアおよびクラウド製品など、最新テクノロジーを活用する新しい方法を提供することで、マルチフィジックスシミュレーションとデジタルエンジニアリングのギャップを解消します。

2024 R2 Solve Real World Problems Without Limits

複雑な製品を競争力のあるソリューションに変える

複雑な問題を解決するには、システムと環境のあらゆる相互作用を考慮した、製品ライフサイクル全体にわたる総合的な視点が必要です。Ansysは、最新のデジタルエンジニアリング設計をサポートするインフラストラクチャと、組織のデジタルスレッドとシームレスに統合されるオープンエコシステムを提供します。

Ansys 2024 R2 Logo

製品ハイライト

2024 R2は、お客様が単一物理場シミュレーションの限界を超え、今日の複雑な製品のパフォーマンスを多角的に把握できるようにすることで、製品設計の限界を再定義します。実行時間の高速化、容量の拡張、デジタルトランスフォーメーションの実現、ハードウェアの柔軟性の提供に重点を置いたR2の機能強化により、Ansysのマルチフィジックスシミュレーションは、これまで以上にアクセスしやすく、強力なものになっています。

2024 R2 Discovery
3Dデザイン

Ansys Discoveryの最新のアップデートでは、ジオメトリモデリングの速度が大幅に向上し、シミュレーションの信頼性が高まりました。また、メモリフットプリントの削減と精度の向上につながる高度なGPUメッシングが新たに提供されています。モデル準備が10倍高速になり、ワークフローとツールが改善され、複雑なタスクを容易に実行できます。革新的なGPUメッシングは、正確な流体シミュレーションを保証し、詳細情報の捕捉とメモリ使用のバランスを図ります。自動化されたボルト評価と可視化により、シミュレーションの信頼性が向上し、設計プロセスが効率化され、より優れた知見を迅速に得られます。

2024 R2 Additive magics integration
付加製造技術

金属付加製造技術を変革する戦略的パートナーシップを通じて、Ansysの高度なシミュレーションテクノロジーがMaterialise Magicsに統合されました。このコラボレーションにより、リスクを軽減し、パーツの変形と熱応力を早期に予測して対処することで、製品の品質を向上させ、コストを削減し、イノベーションを促進できるようになります。

2024 R2 AV Simulation
自動運転車シミュレーション

Ansys 2024 R2でのイノベーションにより、お客様の重要な安全ニーズに対応できるように機能が拡張されました。センサー分野での改善によって、安全な共有とアダプティブグリッドサンプリングのためのレーダーデジタルツインIP保護の強化による課題に対処し、長距離物体検出が容易になります。さらに、AVxcelerate Autonomyでは、運行設計領域(ODD: Operation Design Domain)の機能強化によって、より包括的なシナリオベースのシミュレーションを実行できます。また、ADAS/ADの妥当性確認の範囲を広げるのに役立つ複数のUIの使いやすさが向上しました。

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Connect

優れたマルチフィジックスシミュレーションには、優れた接続性が必要です。2024 R2のConnect製品コレクションは、Ansysのソルバーとのクラス最高のマルチフィジックスワークフローを構築するために必要な機能に基づいています。Ansys Connectは、新しいワークフローを迅速に作成して公開し、シミュレーションと材料データのトレーサビリティを管理するためのツールを提供しつつ、AI対応のロバストな最適化機能と解析機能も提供します。

複雑なシステムには、Ansysのモデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)ソリューションを使用し、重要なシステム要件を確実に満たすためにシミュレーションモデルへの明確で追跡可能なリンクを提供することで、マルチフィジックスシミュレーションの精度、効率、信頼性を向上させることができます。

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Digital Missions Engineering

Ansys Digital Mission Engineering(DME)は、マルチドメインミッションシミュレーションとエンジニアリング解析にわたり、システムエンジニア向けのサポートを拡大することに焦点を当てた、優れた新機能を提供します。  2024 R2では、Ansys製品ポートフォリオ全体での相互運用性の拡張に重点を置いて、高度なシステムレベルの設計と解析、AI機能、およびAnsysのすべての製品にわたる接続とコラボレーションのための効率化された手法を実現するための機能が新たに追加されました。DMEツールは、分野を超えたエンジニアリングチームやシステムインテグレータのニーズをサポートし、コラボレーションを可能にして、エンジニアリングライフサイクル全体で一貫して運用するためのマルチドメインミッションモデリングおよびシミュレーション機能を提供します。   

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Digital Twin

Ansys Digital Twin製品ポートフォリオには、最先端のAI/ML技術を活用し、実際のデータから得られる知見と物理モデルの精度をシームレスに統合するAnsys TwinAIが新たに追加されました。Ansys TwinAIでは、次数低減モデル(ROM: Reduced Order Model)がサポートされ、新しいUI/UXの改善とAnsys Design Languageが統合されています。さらに、ハイブリッド分析、ステートレスFMUの処理、ROMの初期化にいくつかの改善が加えられました。 

2024 R2 LF HF Electronics
Electronics

Ansys Electronicsは、数値電磁界解析およびマルチフィジックスシミュレーションを引き続き先導していきます。2024 R2の機能は次のとおりです。

  • 電動モータの新しい冷却方法や新しいソリューション手法
  • 新しいEVパワートレイン設計およびシミュレーションプラットフォーム
  • 消費者向けエレクトロニクスデバイス設計のための新しいソリューションと改善されたワークフロー
  • チップからシステムまでの設計および先端パッケージング技術/3DIC向けの新製品
  • 大規模なレーダーおよびワイヤレスネットワーク向けの新製品
  • 電熱解析のための新しいMesh Fusionと、複雑な電磁界設計のためのMesh Fusionのパフォーマンスの向上
2024 R2 Embedded Software
組込みソフトウェア

このリリースでは、特にSCADE Suiteにおいて、セーフティクリティカルなソフトウェア開発に関していくつかの機能強化が行われました。ARINC 661との互換性が更新され、Supplement 9に対応するようになりました。開発者向けに、グラフィカルパネルとロジックモデルの間のプログラム接続のためのPython APIが提供されています。インポートされたフォントのハロー効果と、グリッドサイズの細かい設定により、ユーザーエクスペリエンスが向上しました。さらに、AUTOSARコード生成では、モデリングとコード作成が強化されたほか、AUTOSARコードジェネレータのISO 26262 ASIL Dに対する適格性が認められました。また、SCADE Suiteは、UXの改善、エラー処理の改善、新しい拡張マネージャにより機能が改善されました。

2024 R2 Fluids Fluent GPU update
Fluids

Ansys Fluids 2024 R2では、ソルバーのパフォーマンスを向上させ、新しい複雑なユースケースに対応するための機能が提供されました。FluentマルチGPUソルバーでは、新しい用途に対応するために、AMD GPUカード、パラメトリックスタディ、さらに広範な物理特性がサポートされるようになりました。Fluentのウェブインターフェースには、ユーザーエクスペリエンスを向上させるための操作性および生産性の機能強化が追加されました。さらに、流体マルチフィジックスワークフローでは、Rocky、Mechanical、Thermal Desktop、およびSTKの間での統合が可能になりました。

Ansys CES Sustainability Industry
材料

2024 R2では、材料によって早期から持続可能な設計を推進する方法に引き続き着目しながら、部品表(BOM: Bill of Materials)の解析および比較機能が追加されました。これにより、さまざまな設計用に選択された材料の環境への影響を迅速に比較できます。材料ライブラリ全体で、持続可能性に優れた材料、温度依存の材料、高温合金材料、ポリマー材料、電磁材料が追加されました。Granta MIのユーザーは、MI Material Gatewayで、お気に入りの材料リストをサブスクリプション購入できるようになりました。

2024 R2 Optics
Optics

Ansys Optics 2024 R2は、理論的設計と実際の製品間のギャップを埋め、システムをより高い精度と信頼性で設計、評価、最適化できるようにします。主な機能は次のとおりです。

  • Ansys Zemax OpticStudioからAnsys Speosへの効率的なデータ交換
  • 強化された公差解析機能
  • 自動車照明システムのライトガイド設計の改善
  • 光集積回路(PIC: Photonic Integrated Circuit)のワークフローの強化
  • 最新のチップ設計のためのワークフローの強化
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安全分析

Ansys Safety Analysis製品コレクションのコラボレーションサーバーが強化されたことで、強力なコラボレーション機能が提供されました。安全分析チームは同じプロジェクトで同時に作業することができ、セーフティクリティカルワークフローが効率化されます。

接続性の強化により、CameoやCodeBeamerなど、さまざまなソースからモデルをシームレスにインポートできます。汎用SysMLインポータのベータ版では、スクリプトに基づいたSysMLモデルを読み込めるようになり、さらに多くの可能性が開きます。

デジタル安全管理(DSM: Digital Safety Management)では、高度なアップデートによるプロジェクトテンプレート化と、プロジェクトテンプレート、ネストによる階層、初期レポートによる安全管理機能が提供されています。これらはすべて、チームの生産性とプロジェクト効率を向上させるように設計されています。

2023 R2 Semiconductor
半導体

半導体開発向け製品ラインには、先端ノードチップのパフォーマンス、スピード、および容量を大幅に向上させ、マルチダイ設計の熱解析とマルチフィジックス解析のための新しいAMS設計解析機能が追加されました。

  • SigmaAV機能は、包括的なローカルおよびグローバルノイズカバレッジを提供することで、電圧降下のサインオフを大きく変えます。
  • 次数低減モデル(ROM)により、従来よりも大幅に少ない計算リソースで、チップやパッケージシステムの大容量解析が可能になりました。
  • シリコンフォトニクス集積の熱流を扱える新しいマルチフィジックス機能が追加されました。
  • Ansys Totem-SCは、7倍の高速化と3倍のメモリ削減を実現します。
  • Ansys ParagonXの制約チェッカーにより、仕様に対するパラメータの体系的な検証が可能になります。
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Structures

Ansys Structures 2024 R2は、ワンストップショップとなる高度なシミュレーション機能と相互運用性で優位性を得られるように設計された最新の機能を備えています。強化された機能には、高度なNVH(騒音、振動、ハーシュネス)ツール、新しい流体圧力食い込み荷重機能、LS-DYNAソルバーによる拡張されたマルチフィジックス機能などがあります。AbaqusモデルやLS-DYNAモデルのサポートと改善されたRockyにより、シームレスなデータ統合が可能になりました。Ansysのデジタルエンジニアリングイニシアチブに沿ったこれらのアップデートにより、Ansys Structuresは引き続き、ロバストで革新的なエンジニアリングシミュレーションソリューションの第一選択肢となることでしょう。